コラムでは、物流に関する記事だけでなく世界各国の空港情報や旅行情報など、幅広く記載させていただきます
2017.08.31/
小口貨物の輸出について
小口貨物を海外に送る時は、国際郵便やDHL、FedEx、UPSなど
国際宅配便が便利です。
簡易通関というシステムを利用して、事前に貨物の申告をすませることで
通関を迅速にし、ドアツードアで海外の相手先に届けてくれます。
国内でも大手のヤマト運輸の国際宅急便や佐川急便の飛脚国際宅配便を
はじめとして、多くの物流業者が国際宅配便を扱っています。
国際宅配便の料金は会社によって異なりますので、郵送料の見積もりの際には、
頻度や輸送量によって、営業の担当者と料金を交渉することもできます。
国際郵便にはEMS、航空便、船便といった郵送方法があり、
相手に届くまでにかかる日数と料金は、郵便局のホームページから
確認することができます。
たとえば重さ3キロの貨物を台湾に送る場合、
EMSは2日で届き、料金は4,300円、航空便は6日で3,450円、
そして船便は2週間で2,200円となっています。
国際宅配便は会社とサービスの種類によって、届く日数が異なりますが、
通常台湾には1~3日で届きます。
しかし、即日中に届けなければいけない緊急性のある荷物の場合は、
ハンドキャリーサービスが確実です。
http://www.customs.go.jp/zeikan/tour/departure/departure_f.htm
税関 Japan Customs バーチャルツアー出国手続き編
簡易通関を使った小口貨物であっても、やはり輸出入を成功させるカギは、
相手国の輸入規制や手続きをきちんと把握しておくことです。
国際宅配便と国際郵便の規定は国ごとに違うからです。
送ることのできる物品、物品の重量制限、必要な関連書類など、
輸入の相手先にきちんと確認してもらっておくことが大切です。
輸入関税制度によって、サンプルの非課税限度額も変わり、
商業用か個人用かで取り扱いが異なることもあり、
大きさではなく申告価格によって、小口貨物か否か判断する国もあります。
生鮮食品や冷凍食品など、保冷の取り扱いが必要な貨物は、
通常の航空便やリーファーコンテナなどの船便で輸出するのが一般的ですが、
シンガポール・香港・台湾・マレーシア・ベトナム・フランスなら、
郵便局のクールEMSを利用して送ることができます。
同じ国内でも配達できない地域があるので、注意が必要ですが。
クールEMSでは大・中・小の3サイズの専用保冷容器があり、
出荷する際に梱包の必要がないので便利です。
ただし、現在のところ取り扱い郵便局が限られていますし、
出荷日は週に1度です。
取り扱い局の管轄区域なら集荷に来てもらえますが、
それ以外はクールEMSを取り扱っている郵便局に荷物を
持参することになります。
しかし、日本食の輸出が増えている現在、今後はクールEMSの
取扱い局や出荷日も増えていくのではないでしょうか。
国際スピード郵便 クールEMS
https://www.post.japanpost.jp/int/ems/cool/index.html
もちろん、クール便であっても、相手国の食品輸入規制に準じることが
必要になります。
またヤマト運輸でも、アジア向けに国際クール宅急便のサービスをおこなっていますし、
現在では国内各地で、海外へ日本の食品を輸出する取り組みが行われているので、
冷蔵・冷凍品の輸送にも、新しく便利なサービスが出てくることでしょう。