コラムでは、物流に関する記事だけでなく世界各国の空港情報や旅行情報など、幅広く記載させていただきます
2017.05.23/未分類
みなさんは、業界新聞をご覧になったことはあるでしょうか?音楽業界専門の新聞や、ネジだけを扱った月刊誌、この世の中には実に数え切れないほど、そしてその業界から見れば”一般の方々”にはなかなかお目にかかれないような専門誌がたくさんあります。その多くが週刊か月刊で、自分の会社が製造している製品や扱っているサービスに特化した新聞を、購読していらっしゃる企業は多いかと思います。一般の大衆的な新聞に比べ購読料が高額なこともあり、個人で購読されている方は少ないのではないでしょうか。
そして、物流業界にも専門誌が存在します。私が読んでいたのは勤めていた会社が買っていたからでした。社内で回覧するのですが、なんと物流に関することだけ書いてあるのに、その新聞は日刊紙でした。毎日毎日、よく新しいネタがあるな!と、読み始める前は思っていたのですが、読んでいるとその訳が分かってきました。
「物流」というのは、物を動かすということ。単純に言えばそうですが、物が動くということは、ほとんどの場合、同時に権利も動いているのです。権利とはつまり所有権で、所有権が動くということは、経済の動きなのです。経済活動は絶え間なく行われます。なので日刊といえど、ネタが尽きることはないのでしょう。もちろん、記者や編集者の努力あってこそ成り立っているものではありますが、物流の専門誌を読むと、モノの流れという観点から、世の中の経済活動を知る事ができると言っても過言ではないかと思います。
私が読んでいた物流専門誌には、国内物流の新しい巨大倉庫の完成から新しい梱包資材の開発、それからなんと大手物流企業の人事まで載っていたりもしました。日刊紙が故に、例えば香港港で起きているストライキの交渉状況なども知れたので、大変重宝しました。今活況の業界や下火になった産業の憂き目。一体物流だけで毎日何を語る事があるのかと考えていたのが嘘のように、読み出すと隅から隅まで読みたくなる記事ばかりでした。
確かに、物流専門誌であるので、その観点は物流業界からの視点に限られます。しかし、今までは輸送する事が難しいとされていた製品が、梱包資材などの開発によって輸出できるようになった事、食品が以前より品質の高い状態で輸送が可能になった事など、それを知る事で自分の会社の製品が、もっと多くの方に手に取ってもらえるチャンスとなる記事もゴロゴロ転がっています。
自分の業界とは無縁だ、と排除せず、もし物流専門誌を見る機会があれば、一度手に取ってみてはいかがでしょうか。新たなビジネスチャンスが、そこに載っているかも知れません。