[2025年]ルーマニアハンドキャリーの輸出入通関規定(旅具通関/業務通関)について

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[2025年]ルーマニアハンドキャリーの輸出入通関規定(旅具通関/業務通関)について

2025.10.17/

 

グローバルサプライチェーンにおいて「スピード」への依存度が高まる中、柔軟かつ迅速な物流手段である「ハンドキャリー」は、多くの国際企業や高い時効性を求める業界でますます採用されるようになっています。

 

東欧で最も重要な航空ハブの一つであるアンリ・コアンダ国際空港(OTP空港)は、アジア—ヨーロッパ路線において戦略的な拠点として重要な役割を果たしています。

 

本記事では、OTP空港でハンドキャリーの通関規則と注意点について詳しくご紹介します。

 

 

 

ハンドキャリーとは

ハンドキャリーという言葉を耳にされたことはあっても、その輸送方法についてご存じない方も多いのではないでしょうか。

 

ハンドキャリーとは、人が貨物を携えて飛行機に搭乗し、目的地まで運ぶ輸送方式です。

 

従来の航空貨物輸送と比べ、以下のような大きなメリットがあります:

    • スピード:スペース待ちが不要で、当日または翌日に配達可能
    • 柔軟性:貨物便のスケジュールに縛られず、便数・ルートの選択肢が多い

    手続きの簡略化:特に貨物価格が低い場合やサンプル品である場合、通関手続きが比較的簡単

 

ハンドキャリーの概要を理解したうえで、次にこの輸送方法における通関上の規則と注意事項について見ていきましょう。

 

日本におけるハンドキャリー通関規則

  • 各国・各空港でハンドキャリー貨物の通関要件は異なります。
  • OTP空港の規則をご紹介する前に、まず日本でのハンドキャリー通関の基本的なルールについて簡単に触れておきます。
  • この内容は他の記事でも詳しく解説していますので、すでにご存知の方は読み飛ばしていただいても構いません。

 

日本でのハンドキャリー貨物の輸出入通関において、確認すべきポイントは大きく2つです:

① 貨物価格が30万円以内かどうか

  • 輸出の場合:インボイス記載のFCA価格
  • 輸入の場合:インボイス記載のC&F価格
  • → 30万円以下の場合、出張者の方が個人名義で輸出入申告(旅具通関)を行うことが可能です。
  • ② 該当品かどうか
  • 「輸出令別表第1」または「外為令別表第1〜15項」を参照する必要があります。
    簡単に言うとハンドキャリーする貨物が武器や大量破壊兵器の製造に用いられるものかどうかです。

  • 該当する場合 → 旅具通関による個人名義申告は不可
  • ・該当しない場合 → 旅具通関による個人名義申告が可能です。

 

※貨物価格が30万円を超える場合、または該当品に該当する場合は、旅具通関による個人名義申告はできません。

その際は、通関業者、または通関業を取得しているハンドキャリー会社に委託する必要があります。

この場合、手続きは「旅具通関」ではなく「業務通関」となります。業務通関であれば、ほとんどの貨物が円滑に通関可能です。

 

以上が、日本におけるハンドキャリー貨物通関の簡単な説明です。

 

OTP空港におけるハンドキャリー通関規則

それでは、ここから本題となるOTP空港のハンドキャリー貨物の輸出入通関規則をご紹介します。

日本と同様に、OTP空港のハンドキャリー貨物通関も「旅具通関」と「業務通関」の2種類に分かれています。

旅具通関について

OTP空港では、商業貨物に対する旅具通関の制限が比較的厳しく、貨物の内容によっては税関がこの方式を認めない場合もあります。そのため、事前に経験豊富な通関業者またはハンドキャリー輸送会社に確認・準備を行う必要があります。

輸入業務通関について

ここでは、OTP空港におけるハンドキャリー貨物の輸入業務通関について、所要時間、必要書類、税関開庁時間、通関手順の4つの面から説明します。

所要時間

   1~3時間

必要書類
  1.    1.POA(Power of Attorney) 通関委任状
  2.    2.インボイス&パッキングリスト(ルーマニア語への翻訳が必要)
  3.    3.パスポート
  4.    4.旅程表
  5. 税関開庁時間

   月曜日~金曜日   08:00-16:00

通関手順

 

   1.貨物を携行してOTP空港に到着後、入国審査を通過します。

   2.貨物を受け取り、赤色申告レーンへ進み、紙媒体のインボイスおよびパッキングリストを提出します。

   3.税関により、貨物留置証明書(ARB — ADEVERINTA DE RETINERE A BUNORILOR)を発行されます。

   4.留置証明書を撮影し、通関業者へ送付します。その後、通関業者がシステム申告を行います。

   5.通関完了後、通関業者が放行書類を税関へ提出し、税関より貨物が引き渡されます。

 

 

輸出業務通関について

ここでは、OTP空港におけるハンドキャリー貨物の輸出業務通関について、所要時間、必要書類、税関開庁時間、通関手順の4つの面から説明します。

所要時間

   1~3時間

必要書類
  1.    1.POA(Power of Attorney) 通関委任状
  2.    2.インボイス&パッキングリスト(ルーマニア語での記載が必要)
  3.    3.パスポート
  4.    4.旅程表
  5.    5.輸出者の法的書類(会社登記証明書、営業許可証またはその他の法的書類)
  6. 税関開庁時間
  7.    月曜日~日曜日   09:00-17:00
  8. 通関手順
  9.    1.貨物がOTP空港に到着します。

       2.通関業者が税関に申告を行い、EX1輸出申告書類を取得します。

  10.    3.EX1書類を持参し、税関にて検証手続きを行い、書類に公式印を受領します。

 

 

以上が全内容です。

輸送前に確認すべき事項:

  • 輸送前に各種申告方式と制限を十分に把握すること
  • 通関業者と事前に資料準備および可否を確認すること
  • 旅具通関と業務通関の特性を理解し、最も適した輸送・通関方法を選択すること

 

最後までお読みいただきありがとうございました。長文になりましたが、今後の業務の参考になれば幸いです。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

 

 

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