ハンドキャリーでも重要!貿易の基礎~FOB とCIFの違いについて(1)~

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ハンドキャリーでも重要!貿易の基礎~FOB とCIFの違いについて(1)~

2017.08.13/

  • FOB CIFの違いについて

 

「どうも貿易はとっつきにくいし、用語もむつかしそうだ!」

 そんな声をよく耳にします。確かに、貿易を理解しようと思うと、基本的な用語はもちろんのこと、売買契約のこと、為替のこと、海上保険のこと、輸送のことなどを広く深く見ていく必要があるようです。確かに、一度に全部を学ぼうとすると、ちょっと気が遠くなりそうですよね。そこで、これから貿易をはじめてみようかな、という人にとって、その第一歩となるようなトピックを選び、少しでも興味を持っていただけるようにコラム形式で書いていこうと思います。ですから、かなり経験を積まれた方には、ちょっと物足りなく感じるかもしれません。でも、改めてなぜ?という疑問を持ちながら読んでいただけると、案外、新しい発見があるかもしれません。

 さて、今回のテーマは代表的な貿易条件であるFOBCIFです。

 

知ってるよFOBFree on Board の頭字を取った略語でCIFCost, Insurance and Freightの略でしょ

 

 はい、正解です!

 それではここからもうすこし深堀してみましょうFOBは丁寧に言うとFree from all liabilities on Board the Vesselとなります長いですねですから通常はFree on Board 本船渡しで構いませんつまり売主は船舶vessel甲板上on boardすべての責任all liabilitiesから免れるfreeという意味なんです要するに輸出者は船舶の甲板に約定品を載せた時点ですべての責任から免れますよということなんですね言い換えると売主は本船に品物を積み込むまでの一切の費用を負担しますということですね

 さて、一方のCIFです。こちらは、港に停泊中の船舶に物品を積み込む費用(本船積込原価C)に、仕向地(しむけち)までの海上保険料(I)と運賃(F)を含む価格の立て方を言います。

 

 貿易に関して、売買契約を締結する際、やはり価格条件が一番大事になってきます。どうやって価格を建てるのか。その建て方に関して、上記の二つに代表されるような貿易条件があるわけなんです。他にもたくさんありますよ。そして、FOBCIFのような用語は、単に売主と買主の費用分担、物品の引渡し場所を示すだけでなく、物品の所有権と危険の移転(必ずしも所有権と危険の移転は同時ではないんですね)なども含んでいる用語なのね。このあたりが面白くもあり複雑でもあり。

 

 ハンドキャリーで荷物を運ぶときもFOBCIFはとても重要なんです。例えば、海外から日本へのハンドキャリーの場合は、日本国内の空港税関にて輸入税(関税・消費税)を納める必要があります。その輸入税の計算はCIF価格を用います。貨物価格+税関規定の航空運賃を合算した総額に対して貨物ごとに決められた税率を適応して課税となります。逆に日本から海外へ(日本輸出)の場合は、FOBとなります。

 

まだまだ伝えたいこと、書きたいことがいっぱい。たとえば、具体的に売主の責任にはどの様のものがあり、一方の買主の責任にはどんなものがある?所有権と危険の移転に関して、FOBCIFではどのような違いがあるの?歴史的な経緯は?船舶の手配は売り手がするの?それとも買主?あー、ここにすべてを書ききれませーん。どうぞこの続きにご期待下さいね。それでは今日はこのあたりで失礼いたします。


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