コラムでは、物流に関する記事だけでなく世界各国の空港情報や旅行情報など、幅広く記載させていただきます
2017.04.25/
ハンドキャリーとは、まさにその名の示す通り、実際に目の前にある貨物に手で触れ、その重さを実感しながら運びますが、そのバックグラウンドには、実際に貨物に触れる事の無い人達もたくさん関わっています。国際貿易というものは常に、その貨物に指一本触れることも、直接見ることすらなくとも、その貨物の輸送のための手配をせっせと行う人達がたくさんいて、初めて動くものです。
国内だけでも、たくさんの人が関わるとなると個人個人の感覚の違い、認識の違いなどが起こりますが、直接貨物に触る荷役の現場では特に、事故や不具合を防いだり、またはお客様に満足してもらう為に、その個々の違いのムラを最小限まで無くすための”教育”が必要となってきます。具体的数字や例を挙げ、繰り返し行うことによって作業の質を上げていくのです。
しかし、海外ともなるとその教育もなかなか行き届くことが難しいのかもしれません。日本では考えられないハプニングが起こることがあります。
貨物を輸出入しようとした時、日本ならば海上輸送か航空輸送という手段を避けては通れません。それは日本という国が島国であるからで、陸続きの国であれば、陸送という方法もあります。
2017.04.22/ハンドキャリー
先日、日本のアパレルメーカーさんから緊急のハンドキャリー依頼がありました。
内容は、中国東莞市にある製造工場に2時間以内に引き取りを行い、深セン市にある皇岗口岸で輸出申告をして香港空港-成田空港のフライトに乗り東京都内のお客さまの指定先へ輸送するというものでした。
当社は中国は比較的得意としている地域ではありますが、ここまでの緊急性の高いハンドキャリーだと未だに緊張します。
(中国ハンドキャリーの詳細についてはこちらを参照ください)
今回は集荷が完了する前に、インボイスとパッキングリストを頂戴し、当社が輸出者となる买单通关(代理商社をたてた通関)を行います。なぜシッパーを輸出者にしないかというと、シッパーを輸出者にした場合はすべての通関書類にシッパーの会社印を捺印し、その原本を税関へ提出する必要があります。
しかし、時間にゆとりが全くなかったため今回は当社がシッパーとなり、通関書類に捺印を行い業務通関をかけました。
皇岗口岸は24時間稼働しているポートにはなりますが、税関への申告は16時がカットになります。申告が完了していれば、貨物は24時間輸送が可能です。 (さらに…)
2017.04.18/未分類
先日は航空貨物のセキュリティーについてお話ししましたが、海上貨物にも盗難の危険は潜んでいます。
一番一般的な貨物の海上輸送方法としてコンテナ船による輸送が挙げられますが、あんな頑丈な箱に入って船に乗ってやってくるものの中身が、いつ、どうやって被害に遭うのか不思議に思われるかもしれません。
コンテナは、荷物を詰められ輸出通関の許可が下りた後、きちんと封をされます。そして、保税貨物となったコンテナの中身に一切触ることが出来ないよう、”シール”と呼ばれるものが扉に付けられます。シールにはひとつひとつ固有番号が書かれており、それはB/Lにも記載され、どのコンテナ(コンテナ番号)が、どのシール(シール番号)で封され、どこの誰から誰に送られるかは、書面上にしっかり記されます。コンテナの扉をもし開けることができたとしても、扉を開けると必ずこのシールに開けられた形跡が残るため、不届き者の悪事はすぐにバレてしまうようになっています。おまけに通関許可の下りたコンテナはすぐにセキュリティーの厳しい港のコンテナヤードに運ばれ、船に積載されるわけですが、航空輸送と違い貨物がむきだしでなく、一度コンテナに積んでしまえば、輸入通関の許可が下りるまでコンテナに入ったままです。
2017.04.14/ハンドキャリー
当社にご用命いただく案件の半分近くは、実は日本以外の国と国の間で発生しているハンドキャリーとなります。
先日は、日系メーカーさんよりアメリカ、カリフォルニア州サンフランシスコ郊外にあるサプライヤーの工場からフィリピンのラギンディガン空港(CGY)までの緊急貨物の依頼をいただきました。
当社のアメリカチームへコンタクトを取り、早速集荷の手配をとります。
カリフォルニアでは有名な国内トラック輸送と倉庫業務に特化した会社と当社は提携しております。
写真にある会社です。(実際の集荷にはもっと小さなトラックで伺っております)
2017.04.10/
日本国内の保税倉庫では、監視カメラも設置され、出入りする者は入室許可証を常に身につけるなどして、外部からの侵入者があれば即座に発見できるよう、徹底した警備・管理がなされています。外国貨物を扱わなくとも、多くの国内の運送会社倉庫でも、入退室管理や手荷物検査が行われています。
空港の航空会社の上屋がある場所は、そもそもそのエリアに入るために身分証の提出や、誰に、何の用があるかなども明示し、実際にアポのあった人に会いに行ったかどうかの証明も、帰りに提出しなければならなかったりします。世界的に見て比較的治安が良いとされる日本でもその様に徹底した管理体制が整備されている空港の保税地域ですが、海外ではどうでしょう。
あるヨーロッパの先進国の空港で、こんなことがありました。中国のとある企業から送られた貨物が、空港上屋で損傷を受けたという報告が、立て続けにあったのです。ダメージ報告は現場から写真が何枚か送られてくるのですが、いずれの貨物も下方に大きな穴があいてしました。
2017.04.03/
2016年1月1日‐12月31日までのすべての航空会社がどれくらいフライトの出発遅れや到着遅れがあったのかを知る良いデータが発表されました。
FlightStatsでは15分以内の遅れによる出発や到着は遅延とは見ておりません。15分を超えるものについてのみカウントをしております。また、私の感覚値ではありますが、85%の壁というものがあり、85%以上の数字だと遅延に遭遇する確率少なく、仮に遅延したとしても比較的短時間で解消されるのでは思っております。
エアライン名 | 定時出発率 | 定時到着率 |
1.イベリア航空(スペイン) | 86.55% | 87.79% |
2.日本航空(日本) | 90.91% | 87.33% |
3.デルタ航空(アメリカ) | 85.93% | 86.69% |
4.KLMオランダ航空(オランダ) | 80.25% | 86.56% |
5.カタール航空(カタール) | 89.43% | 86.34% |
6.オーストリア航空(オーストリア) | 83.77% | 85.69% |
7.シンガポール航空(シンガポール) | 87.73% | 85.46% |
8.全日空(日本) | 86.73% | 85.28% |
9.TAM航空(ブラジル) | 82.73% | 85.07% |
10.カンタス航空(オーストラリア) | 84.93% | 83.91% |