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2022.01.01/ハンドキャリー
本日は、インド向けのハンドキャリーの税関規定についてコラムを書きます。
当社にはインドにもハンドキャリアーが複数名おります。デリー、バンガロール、チェンナイ、ムンバイにて待機しております。
そのためインド発のハンドキャリー、業務通関や集荷・配送なども対応しておりますので、まずはお問い合わせください。
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最初に、インドはIT立国というイメージが強いためか、あまり製造業についてはいまいち・・というのが一般的な認識のようです。しかし、インドには約1200社の日系企業が進出し9000人ほどの日本人が現地に滞在しております。そのほとんどは製造業に従事されている方々です。製造業の中でも目立っているのは自動車関連のメーカーさん、商社さんとなります。
インドには、トヨタ自動車、ホンダ、日産、スズキと主要なメーカーはすべて進出しています。欧米勢もフォルクスワーゲンやフィアット、フォード、BMWなどなどがあり、インド南部のバンガロールやチェンナイはインドのデトロイトと言われるほどです。
インド北部のデリー周辺にスズキとホンダ、西部のムンバイやプネ周辺には地場メーカーのタタを中心にフォルクスワーゲンやフィアットなど、また南部のバンガロールやチェンナイにはトヨタ、フォード、BMWなどが進出しています。ハンドキャリーを一番利用されているのは自動車業界となりますので、インドは我々にとっても、とても重要な国となります。
それでは、インドの税関規定についてみてみましょう。
インドの場合、他の国と比べてハンドキャリーによる通関というのは難しいのが現実です。
理由としては、ハンドキャリーによる輸入についてインド税関は正式なレギュレーションを公開していないためです。
それでも、現地の税関に直接相談に行ったりしていく中でわかるようになってきました。
インドでは日本のような旅具通関は存在しています。
インドは輸入制限や貨物価格の制限などがとても複雑なので、すべての貨物が旅具通関で通れるというわけではありません。
より詳細な情報が必要な場合、個別案件としてお問い合わせいただければ分かる範囲でお伝えさせていただきます。
旅具通関の場合、他の国同様に現地で貨物をピックアップしたあとに税関へ行き、貨物の詳細を伝え関税を払い、リリースできます。関税を払うと、関税納付書が発行されます。
インド中央銀行発行の関税納付書
これは旅具通関のため、あくまでハンドキャリアーの個人の荷物として輸入をしているので、関税納付書にはコンサイニーの名前は記載されません。
また、関税納付書なので輸入許可書とは性質が違います。
インドでは海外送金に制限があり、ちゃんとした輸入許可書でないと送金などが行えません。
そのため、無償貨物の場合において旅具通関で輸入することをお勧めします。
関税率はフラットレートが適応され、36.05%となります。
次に、業務通関についてご説明させていただきます。
インドの主要空港には、旅具税関、貨物税関、クーリエ税関という3種類の税関が空港に併設しております。
業務通関であれば貨物税関でやると思うのですが、実際に貨物税関で輸入許可を切ることは難しいです。
それをできる業者を少なくとも当社は存じ上げません。
理由として、先述したようにインドにはハンドキャリーの通関に関する詳しい規定が設けられておらず、同貨物については各税関職員の対応に任されているためだと思います。
そのため、当社では貨物を旅客税関からクーリエ税関まで横持ちをして、そこで輸入許可をとれるようにしております。
クーリエ税関の職員はハンドキャリー貨物でも比較的柔軟に対応してくれます。
ハンドキャリーを依頼されるお客さまとしては、どこの税関でも輸入許可書が発行されるのであれば問題ないと思うので、当社では現状このような対応でご案内させていただいています。
関税率についてはHS CODEにもとづいてレートが決まっていますので、フラットレートにはなりません。
ここでひとつ注意点がございます。業務通関ができる空港はチェンナイ空港(MAA)のみとなっております。
他のポートでは現時点では対応ができませんのでご注意ください。(今後はニューデリーでもできるように調整中です)
日本からチェンナイへの直行便はありませんので、香港やバンコク、クアラルンプール、ドバイなどを経由して行きます。
また、DHLなどのクーリエや航空貨物としてバンコク、クアラルンプール、ドバイへ輸送し当社が引き取りを行い、そこからハンドキャリーをする複合輸送のサービスなども可能です。その方がコスト面で安くなります。
チェンナイでは24時間通関対応ができますので、深夜に到着する貨物でも到着後すぐに申告開始をすることができます。
輸入通関に必要な時間はおおよそ6時間程度となります。
チェンナイ空港での業務通関輸入時に必要な書類を記載いたします。
すべての書類は会社のレターヘッドをつけていただく必要があります。
上記が必要書類となります。
①②③・⑥は輸入者の企業から、④⑤⑦⑧は輸出者から提供していただきます。
⑦⑧についてはインド特有の必要書類だと思います。
主に⑦についてはインボイス上に記載されている貨物価格が適正なのかどうか判断するために使用いたします。
⑧については税番を判定するために貨物の詳細を記載する必要があります。
サンプルフォームなど用意しておりますので、必要があればお問い合わせください。
インドでの業務通関輸出時に必要な書類を記載いたします。
すべての書類は会社のレターヘッドをつけていただく必要があります。
弊社にてインド発の業務通関輸出も同様に対応可能です。
必要書類は上記の①〜⑥のみとなります。
輸出のため関税などは発生しないことから、貨物価格を判定する書類は不要となっております。
以上がインド税関に関するコラムとなります。
長文にも関わらず最後までお読みいただきありがとうございました。
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