ハンドキャリーでも重要!貿易の基礎~FOB とCIFの違いについて(2)~

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ハンドキャリーでも重要!貿易の基礎~FOB とCIFの違いについて(2)~

2017.08.21/

  • FOBCIFのちがい(2)

 前回に引き続きFOBCIFを取り上げ、両者の違いを具体的に説明していきます。

 

FOB

 

  1. 売主の義務

・買主より指定または回船された船舶に物品を積込む(ただし日本では売主が手配している)

・積込まれたことを買主に通知(もしこの通知を怠れば、輸送中の危険は売主の負担)

・船積みを立証する運送証券を入手

・船舶の甲板上に積込むまでの一切の費用と危険を負担

・輸出通関費用の負担

  1. 買主の義務

・船舶の手配(日本では売主がすることが多い)とその旨の通知

・商品を船内に積付ける費用を負担(ただしLiner Termsという運送の形態では船主負担、つまり船会社が負担するため、運賃に含まれている)

・商品引渡し後の費用と危険を負担

  1. 所有権と危険の移転

どちらも原則として船積時に移転現行では代金支払いを確保するために所有権は船積の時点で一部だけ移転決済完了時点で完全移転具体的には船荷証券を単純指図式to order と記載または売主の指図式to order of shipperと記載

  1. 決済

商品引渡し完了と同時に代金を支払うのが原則(現実的引渡し)、現行では荷為替手形【為替手形に船積書類が添付されたもの】による決済が常態(象徴的引渡し

 

CIF

 

  • 売主の義務

・適切な運送会社と運送契約を締結

・買主に代わり(危険は船積み時点で輸入者に移転するので)保険会社と保険契約締結

・船積を行う

・運送証券、保険証券、商業送り状などの船積み書類(Shipping Documents)を入手・作成、買主に提供

FOB原価に保険料と運賃をプラスした費用の負担

  • 買主の義務

・船積以降の一切の費用と危険の負担

・正規の書類が提供されれば、それと引き換えに代金支払い

  • 所有権と危険の移転

・危険は船積時点で売主から買主に

・所有権は船積書類提供による決済が行われるまで移転しない

  • 決済

象徴的引渡し(書類と引き換えに代金支払)

 

簡単比較!

  • 両者とも危険の移転は船積
  • どちらも積地契約(輸出地を受け渡し場所とする)
  • 所有権の移転は、FOBでは原則船積みで移転、CIFでは船積みで一部移転し船積書類提供による代金決済時点で完全に移転(いずれも特約あり)
  • 決済は、FOBは現実的引渡し、CIFでは象徴的引渡しが原則(実際は両者とも象徴的引渡し)
  • CIFCFOB価格
  • 船舶手配は、FOBは買主、CIFは売主
  • 保険契約は、FOBでは買主が自己のために、CIFでは売主が買主のために締結
  • 船積通知は、FOBでは売主の義務、CIFでも売主の義務と考えてよい

 

危険負担の範囲 一覧表

POSONA BOUEKI http://b.pasona.co.jp/boueki/word/1147/


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